仙骨硬膜外麻酔と産科器具を用いて経肛門的に摘出した直腸異物
直腸異物は経肛門的に摘出ができない場合は開腹術が必要とされる。麻酔法と摘出する際の器具を工夫することで経肛門的に摘出した症例を経験したので報告する。症例は66歳,男性。自身で経肛門的にペットボトルを挿入し,抜去できなくなったため当院の救急外来を受診した。CTで直腸内にペットボトルを確認した。仙骨硬膜外麻酔により肛門括約筋を弛緩させ,産科器具を用いて視野を確保し経肛門的に異物を摘出した。直腸異物は会陰部の筋弛緩と異物の確実な把持ができれば経肛門的摘出が可能であるが,仙骨硬膜外麻酔と産科器具の使用は有効であった。...
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Published in | Nihon Fukubu Kyukyu Igakkai Zasshi (Journal of Abdominal Emergency Medicine) Vol. 35; no. 5; pp. 659 - 662 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本腹部救急医学会
2015
Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1340-2242 1882-4781 |
DOI | 10.11231/jaem.35.659 |
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Summary: | 直腸異物は経肛門的に摘出ができない場合は開腹術が必要とされる。麻酔法と摘出する際の器具を工夫することで経肛門的に摘出した症例を経験したので報告する。症例は66歳,男性。自身で経肛門的にペットボトルを挿入し,抜去できなくなったため当院の救急外来を受診した。CTで直腸内にペットボトルを確認した。仙骨硬膜外麻酔により肛門括約筋を弛緩させ,産科器具を用いて視野を確保し経肛門的に異物を摘出した。直腸異物は会陰部の筋弛緩と異物の確実な把持ができれば経肛門的摘出が可能であるが,仙骨硬膜外麻酔と産科器具の使用は有効であった。 |
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ISSN: | 1340-2242 1882-4781 |
DOI: | 10.11231/jaem.35.659 |