私の臓器保存 -臓器移植の臨床・研究と日本臓器保存生物医学会との関わり

「はじめに」筆者は1983年(昭和58年)に千葉大学医学部を卒業し, 第二外科(現先端応用外科)に入局した. 千葉大学には腎移植や免疫学に著名な教授陣がいたこともあり, 学生時代より臓器移植に興味を持ち, また外科志望だったので, 当時腎移植を行っていた第二外科を選択した. とはいえ, 当時の腎移植は年間1~2例であり, ほとんどは消化器外科の臨床で, 肝胆膵グループに属した. 教室では4年目に研究室に所属するルールだったが, 1年目の研修医のころから, 移植研究室に出入りし, 病棟の仕事が終わると, イヌを用いた肝移植, 膵臓移植の実験の手伝っていた. 特に力を入れたのは, 浅野武秀講師(当...

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Published inOrgan Biology Vol. 25; no. 2; pp. 115 - 120
Main Author 剣持, 敬
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臓器保存生物医学会 2018
日本臓器保存生物医学会
The Japan Society for Organ Preservation and Biology
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ISSN1340-5152
2188-0204
DOI10.11378/organbio.25.115

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Summary:「はじめに」筆者は1983年(昭和58年)に千葉大学医学部を卒業し, 第二外科(現先端応用外科)に入局した. 千葉大学には腎移植や免疫学に著名な教授陣がいたこともあり, 学生時代より臓器移植に興味を持ち, また外科志望だったので, 当時腎移植を行っていた第二外科を選択した. とはいえ, 当時の腎移植は年間1~2例であり, ほとんどは消化器外科の臨床で, 肝胆膵グループに属した. 教室では4年目に研究室に所属するルールだったが, 1年目の研修医のころから, 移植研究室に出入りし, 病棟の仕事が終わると, イヌを用いた肝移植, 膵臓移植の実験の手伝っていた. 特に力を入れたのは, 浅野武秀講師(当時, 本学会前々理事長)の指導で, イヌ膵臓自家移植の実験だった. 学位は膵臓移植をテーマとして, 摘出膵の持続灌流法を用いたViability assayで取得した. 同時に, 膵島移植の実験も開始した.
ISSN:1340-5152
2188-0204
DOI:10.11378/organbio.25.115