疲労課題時における脳波および脈波の各周波数帯のパワー変動について
近年,精神疲労による精神疾患の患者が増加している.我々は,生体信号を用いることにより精神疲労の定量化を行うことを目指している.本稿では被験者の疲労課題中の脳波および脈波を計測し,疲労が蓄積することによる脳波,脈波の変動に着目する.また,被験者自身による精神疲労の評価としてRoken Arousal Scale(RAS)を用いる.本研究では,疲労課題として文の音読を被験者に行わせる.実験課題は50文の文章の音読と1分間の休憩を1試行とし,計10試行を行う.また,最初の課題の前に1分間の休憩を取得させる.RASは実験開始前,5試行目の休憩終了後,実験終了後の3回で行わせる.本研究では実験課題を行っ...
Saved in:
Published in | Transactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. 55Annual; no. 4AM-Abstract; p. 319 |
---|---|
Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本生体医工学会
2017
Japanese Society for Medical and Biological Engineering |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1347-443X 1881-4379 |
DOI | 10.11239/jsmbe.55Annual.319 |
Cover
Summary: | 近年,精神疲労による精神疾患の患者が増加している.我々は,生体信号を用いることにより精神疲労の定量化を行うことを目指している.本稿では被験者の疲労課題中の脳波および脈波を計測し,疲労が蓄積することによる脳波,脈波の変動に着目する.また,被験者自身による精神疲労の評価としてRoken Arousal Scale(RAS)を用いる.本研究では,疲労課題として文の音読を被験者に行わせる.実験課題は50文の文章の音読と1分間の休憩を1試行とし,計10試行を行う.また,最初の課題の前に1分間の休憩を取得させる.RASは実験開始前,5試行目の休憩終了後,実験終了後の3回で行わせる.本研究では実験課題を行っている最中において脳波および脈波を計測する.計測した脳波のうち1分間の休憩時のデータに対し,それぞれフーリエ変換を行う.フーリエ変換によって得られる周波数のうちα(8-12[Hz]),β(13-30[Hz]),γ(31-70[Hz])の平均パワーを求める.また,計測した脈波に対しても同様に1分間の休憩時のデータに対してフーリエ変換を行いLF(0.05-0.15[Hz]),HF(0.15-0.50[Hz])の平均パワーを求める.本研究の結果,脳波および脈波それぞれで実験進行に伴う変動において有意な差を確認することができた. |
---|---|
ISSN: | 1347-443X 1881-4379 |
DOI: | 10.11239/jsmbe.55Annual.319 |