大腸憩室穿孔に対するprognostic scoring systemの有用性

目的:憩室穿孔に対しても他の下部消化管穿孔と同様にprognostic scoring systemが適用可能かどうかを検討し,同systemの有用性を評価した。対象と方法:当施設で手術を行った81例を対象とした。憩室穿孔27例と他の下部消化管穿孔54例について,おのおのの背景因子・術後経過・prognostic scoring systemなどについて比較を行った。次に,憩室穿孔症例のうち生存群と死亡群について同様の比較を行った。結果:憩室穿孔と他の下部消化管穿孔の比較では,発症から来院までの時間のみ有意差を認めた。憩室穿孔の生存群と死亡群の比較では,術前の臓器障害を示す項目と,POSSUM...

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Published inNihon Fukubu Kyukyu Igakkai Zasshi (Journal of Abdominal Emergency Medicine) Vol. 36; no. 4; pp. 711 - 715
Main Authors 佐野, 達, 沖原, 正章, 河地, 茂行, 壽美, 哲生, 中村, 有紀, 富田, 晃一, 千葉, 斉一, 高野, 公徳, 片柳, 創
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 2016
Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine
Subjects
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.36.711

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Summary:目的:憩室穿孔に対しても他の下部消化管穿孔と同様にprognostic scoring systemが適用可能かどうかを検討し,同systemの有用性を評価した。対象と方法:当施設で手術を行った81例を対象とした。憩室穿孔27例と他の下部消化管穿孔54例について,おのおのの背景因子・術後経過・prognostic scoring systemなどについて比較を行った。次に,憩室穿孔症例のうち生存群と死亡群について同様の比較を行った。結果:憩室穿孔と他の下部消化管穿孔の比較では,発症から来院までの時間のみ有意差を認めた。憩室穿孔の生存群と死亡群の比較では,術前の臓器障害を示す項目と,POSSUM scoreおよびMannheim Peritonitis Indexで有意差を認めた。結語:大腸憩室穿孔に対するprognostic scoring systemは他の下部消化管穿孔と同様に適用可能かつ有用である。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.36.711