超音波音場分布の時空間変化を利用した極細カテーテルの任意方向屈曲制御

我々はこれまで、単板トランスデューサから放射される音響放射力を用いて直径0.5mm以下の極細カテーテルを屈曲させる事に成功したが、血管内で誘導制御するためには、音波の進行方向に関係なく、その先端を任意の方向に屈曲させる必要がある。本研究では、最大256素子を有する超音波2次元アレイトランスデューサによって設計された音響放射力分布の時空間変化を利用して、その実現を目指している。具体的には、各素子を駆動する電圧の位相制御によって、超音波音場の空間的分布を形成し、その形状を音波の照射範囲内で移動させる。実験結果から、カテーテルの屈曲方向に生じた音響エネルギー差が変位に比例することが分かった。本発表で...

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Published in生体医工学 Vol. 55Annual; no. 5AM-Abstract; p. 411
Main Authors 保坂, 直斗, 鈴木, 俊哉, 牛水, 英貴, 望月, 剛, 桝田, 晃司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2017
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Summary:我々はこれまで、単板トランスデューサから放射される音響放射力を用いて直径0.5mm以下の極細カテーテルを屈曲させる事に成功したが、血管内で誘導制御するためには、音波の進行方向に関係なく、その先端を任意の方向に屈曲させる必要がある。本研究では、最大256素子を有する超音波2次元アレイトランスデューサによって設計された音響放射力分布の時空間変化を利用して、その実現を目指している。具体的には、各素子を駆動する電圧の位相制御によって、超音波音場の空間的分布を形成し、その形状を音波の照射範囲内で移動させる。実験結果から、カテーテルの屈曲方向に生じた音響エネルギー差が変位に比例することが分かった。本発表では、位相を反転させた2焦点による平面的な屈曲制御と、リング状音場による3次元的な屈曲制御について紹介する。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.55Annual.411