高齢者破裂脳動脈瘤急性期手術例の検討 非高齢者例との比較から

「はじめに」 高齢者における破裂脳動脈瘤の予後は, 若年・壮年例に比べると様々な原因により不良である場合が多い. 高齢者例に対する治療方針を決定するうえで, 非高齢者例と異なる特徴をまず明確にし, そのうえで適切な治療方針を考察する必要がある. 今回著者らは, 急性期手術を施行した破裂脳動脈瘤例において, 高齢者に特有の管理上の問題点について検討を行ったので報告する. 「対象・方法」 検討を加えた対象は, 発症後72時間以内に根治手術を施行したWillis輪前半部の破裂脳動脈瘤のうち, 50歳以上の199症例である. 性別は, 男性63例, 女性136例であった. 早期手術を基本的治療方針とし...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 24; no. 1; pp. 45 - 50
Main Authors 平井, 伸治, 小野, 純一, 山浦, 晶, 柴橋, 博之, 加藤, 誠, 礒部, 勝見
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 31.01.1996
日本脳卒中の外科研究会
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Summary:「はじめに」 高齢者における破裂脳動脈瘤の予後は, 若年・壮年例に比べると様々な原因により不良である場合が多い. 高齢者例に対する治療方針を決定するうえで, 非高齢者例と異なる特徴をまず明確にし, そのうえで適切な治療方針を考察する必要がある. 今回著者らは, 急性期手術を施行した破裂脳動脈瘤例において, 高齢者に特有の管理上の問題点について検討を行ったので報告する. 「対象・方法」 検討を加えた対象は, 発症後72時間以内に根治手術を施行したWillis輪前半部の破裂脳動脈瘤のうち, 50歳以上の199症例である. 性別は, 男性63例, 女性136例であった. 早期手術を基本的治療方針としたが, Hunt and Kosnik分類上grade Vの症例は急性期手術の対象から除外した. また70歳以上でgrade IVの症例は, 例外を除いて保存的治療とした.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.24.1_45