COVID-19感染症の経験から得られた感染症対策BCPの策定
新小文字病院は北九州市門司区にある地域中核となる急性期病院である。2020年3月、1名の入院患者を皮切りに総勢20名のCOVID-19感染者が発生し、福岡県初となる病院クラスター認定ならびに約1か月の全面診療停止の運びとなった。当院にとって病院クラスターと全面診療停止は経験がなかったこと、また感染症対策への事業継続計画(Business Continuity Plan: 以下、BCP)がなかったため手探り状態となり、対応に苦慮した。診療再開後から2023年5月までの2類感染症期は、蔓延するCOVID-19との戦いであり、感染症指定病院ではない病院としてCOVID-19への対応策が求められた。そ...
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Published in | Japanese Journal of Disaster Medicine Vol. 29; no. 2; pp. 153 - 160 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本災害医学会
03.08.2024
日本災害医学会 |
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Summary: | 新小文字病院は北九州市門司区にある地域中核となる急性期病院である。2020年3月、1名の入院患者を皮切りに総勢20名のCOVID-19感染者が発生し、福岡県初となる病院クラスター認定ならびに約1か月の全面診療停止の運びとなった。当院にとって病院クラスターと全面診療停止は経験がなかったこと、また感染症対策への事業継続計画(Business Continuity Plan: 以下、BCP)がなかったため手探り状態となり、対応に苦慮した。診療再開後から2023年5月までの2類感染症期は、蔓延するCOVID-19との戦いであり、感染症指定病院ではない病院としてCOVID-19への対応策が求められた。そこで、当院には感染症対策BCPがなかったこと・COVID-19の経験を今後起こりうることが考えられる新興感染症に活かすことを目的に、2022年7月に感染症対策BCPの初版を策定した。当院感染症対策BCPについて経験内容も含めてここに報告する。 |
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ISSN: | 2189-4035 2434-4214 |
DOI: | 10.51028/jjdisatmed.29.2_153 |