糸鋸と肋骨剪刃により子宮脱用リングペッサリーを摘出した1例

症例は87歳,女性。発熱,嘔吐を主訴に来院。血液検査で炎症反応の亢進を認めた。腹部CT検査で子宮内部背側にlow density areaを認め,腟内に子宮脱用リングペッサリー:Ring─Shaped Pessary(以下,RSP)を認めた。RSP留置が腟炎を惹起し,その後子宮留膿腫が発症したと推測した。子宮留膿腫の原因であるRSP 摘出を試みたが,疼痛のため腟外への単純な引き抜きによる摘出は困難で,静脈麻酔下に糸鋸と肋骨剪刃を使用してRSPを切離し,腟外へ摘出したので報告する。...

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Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 35; no. 1; pp. 157 - 160
Main Authors 山下, 達也, 鈴東, 昌也, 恵, 浩一, 小倉, 修
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 2015
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Summary:症例は87歳,女性。発熱,嘔吐を主訴に来院。血液検査で炎症反応の亢進を認めた。腹部CT検査で子宮内部背側にlow density areaを認め,腟内に子宮脱用リングペッサリー:Ring─Shaped Pessary(以下,RSP)を認めた。RSP留置が腟炎を惹起し,その後子宮留膿腫が発症したと推測した。子宮留膿腫の原因であるRSP 摘出を試みたが,疼痛のため腟外への単純な引き抜きによる摘出は困難で,静脈麻酔下に糸鋸と肋骨剪刃を使用してRSPを切離し,腟外へ摘出したので報告する。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.35.157