心拍計測用ウェアの性能評価指標の提案
近年,日常の健康管理や運動効果の評価を目的として,心拍計測用ウェアが開発され,販売されるようになっている.しかし,ウェア内部に取り付けられた電極には粘着性がないため,体位や運動の状態によって,皮膚との接触が不十分になり,心電位を計測できない状況が発生することがある.したがって,安定した計測を実現するため,ウェアのさらなる改良が必要である.そこで,本研究では心拍計測用ウェアの性能を定量的に評価する方法を検討した.ここでは,心拍計測用ウェアと,ウェア電極に比べ計測結果に含まれるノイズが小さい粘着式電極パッドの2通りの方法で心電図を同時計測した.粘着式電極パッドで計測された心電図R波の位置を正しいも...
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Published in | 生体医工学 Vol. 55Annual; no. 3PM-Abstract; p. 241 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本生体医工学会
2017
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Summary: | 近年,日常の健康管理や運動効果の評価を目的として,心拍計測用ウェアが開発され,販売されるようになっている.しかし,ウェア内部に取り付けられた電極には粘着性がないため,体位や運動の状態によって,皮膚との接触が不十分になり,心電位を計測できない状況が発生することがある.したがって,安定した計測を実現するため,ウェアのさらなる改良が必要である.そこで,本研究では心拍計測用ウェアの性能を定量的に評価する方法を検討した.ここでは,心拍計測用ウェアと,ウェア電極に比べ計測結果に含まれるノイズが小さい粘着式電極パッドの2通りの方法で心電図を同時計測した.粘着式電極パッドで計測された心電図R波の位置を正しいものとみ,心拍計測用ウェアで計測された心電図を評価した.計測結果の評価では,1拍ごとのR波振幅に対するノイズ比を計算したR波振幅対ノイズ比と,安静状態の心電図から算出した同期加算波形に対する平均2乗偏差の2通りの指標を新たに定義した.これらの指標の有用性を検証するため,試作段階の心拍計測用ウェアを用い,腕の上下運動,および,荷物の運搬の条件で心電図を計測した.これらの条件において,我々が導入した指標は,心電図計測におけるノイズレベルを定量的に評価できた.今後,これらの指標を用いることで,心拍計測用ウェア性能の定量的評価が可能になり,改善のための問題点の整理に役立つことが期待できる. |
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ISSN: | 1347-443X 1881-4379 |
DOI: | 10.11239/jsmbe.55Annual.241 |