術前colonic stent留置による閉塞性大腸癌に対する治療

目的:閉塞性大腸癌に対してステント留置後待機的に手術を行っておりその成績を報告する。対象:2012年1月から2014年12月までに閉塞性大腸癌に対しステント留置術を行った症例は31例あった。結果:男性16例女性15例,平均年齢は68歳であった。全例に留置可能であったが1例口側への逸脱を起こしステントを追加し留置は行えた。留置後,2例が穿孔のため緊急手術を行ったがいずれもステントが原因とは考えられず,1例が逸脱のため再度留置した。待機的に手術を施行した症例は食事摂取可能となった。術前留置期間は平均16日,開腹手術10例腹腔鏡手術21例で行い,腹腔鏡手術症例の2例が開腹移行となった。28例に一期的...

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Published inNihon Fukubu Kyukyu Igakkai Zasshi (Journal of Abdominal Emergency Medicine) Vol. 36; no. 5; pp. 849 - 856
Main Authors 中島, 慎介, 山田, 晃正, 池永, 雅一, 遠藤, 俊治, 小西, 健, 太田, 勝也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 2016
Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine
Subjects
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.36.849

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Summary:目的:閉塞性大腸癌に対してステント留置後待機的に手術を行っておりその成績を報告する。対象:2012年1月から2014年12月までに閉塞性大腸癌に対しステント留置術を行った症例は31例あった。結果:男性16例女性15例,平均年齢は68歳であった。全例に留置可能であったが1例口側への逸脱を起こしステントを追加し留置は行えた。留置後,2例が穿孔のため緊急手術を行ったがいずれもステントが原因とは考えられず,1例が逸脱のため再度留置した。待機的に手術を施行した症例は食事摂取可能となった。術前留置期間は平均16日,開腹手術10例腹腔鏡手術21例で行い,腹腔鏡手術症例の2例が開腹移行となった。28例に一期的吻合を行い3例は人工肛門造設を行った。5例に術後合併症を認めるも縫合不全はなく,術後平均在院日数は19日であった。結語:より低侵襲な治療と患者QOL向上など良好な短期成績を可能とすることができた。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.36.849