バウヒン弁近傍の回腸に嵌頓した腸石が先進部となり回腸結腸型腸重積をきたした成人腸重積症の1例

62歳,男性。腹部違和感を主訴に近医を受診した。腹部CTで腸重積を疑われ,当院に紹介入院した。腹部造影CT で20mm大の腫瘤が先進部となり,回腸結腸型腸重積を呈していた。バイタルサインは安定していたため,準緊急に手術を施行した。腹腔鏡下に回盲部切除を施行した。摘出した標本では,バウヒン弁近傍の回腸に20mm大の腸石が嵌頓していた。腫瘍性病変やMeckel憩室は認めなかった。腸石の嵌頓による腸重積は9例の報告しかなく,若干の文献的考察を加え報告する。...

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Published inNihon Fukubu Kyukyu Igakkai Zasshi (Journal of Abdominal Emergency Medicine) Vol. 35; no. 7; pp. 925 - 928
Main Authors 伊達, 慶一, 徳丸, 哲平, 上月, 章史, 福井, 康雄, 寺石, 文則, 大石, 一行, 中村, 敏夫, 藤原, 聡史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 2015
Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine
Subjects
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.35.925

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Summary:62歳,男性。腹部違和感を主訴に近医を受診した。腹部CTで腸重積を疑われ,当院に紹介入院した。腹部造影CT で20mm大の腫瘤が先進部となり,回腸結腸型腸重積を呈していた。バイタルサインは安定していたため,準緊急に手術を施行した。腹腔鏡下に回盲部切除を施行した。摘出した標本では,バウヒン弁近傍の回腸に20mm大の腸石が嵌頓していた。腫瘍性病変やMeckel憩室は認めなかった。腸石の嵌頓による腸重積は9例の報告しかなく,若干の文献的考察を加え報告する。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.35.925