睡眠中の血圧変動検出に向けた寝具組込型脈波伝播速度計測の基礎的検討
動脈硬化に起因する循環器系疾患の予防には,日中,夜間の血圧状態をモニタリングし,高血圧症の早期発見を行うことが重要である.そこで本研究では,低拘束で連続的な計測が可能な脈波に注目し,夜間高血圧症などの早期発見を念頭に置いた,睡眠時の血圧変動モニタリングシステムの開発を目的としている.提案システムは脈波計と心電計より構成され,クッション上に複数の脈波センサを配置したクッション脈波計と,布電極を用いた布電極心電計を作製し,心電図―足首脈波PWV計測デバイス及び頸部―足首脈波計測デバイスを開発した.20代の被験者10名を対象に,作製したデバイスの測定精度を検証した結果,第II誘導心電図を基準として,...
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Published in | 生体医工学 Vol. 55Annual; no. 5PM-Abstract; p. 494 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本生体医工学会
2017
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Summary: | 動脈硬化に起因する循環器系疾患の予防には,日中,夜間の血圧状態をモニタリングし,高血圧症の早期発見を行うことが重要である.そこで本研究では,低拘束で連続的な計測が可能な脈波に注目し,夜間高血圧症などの早期発見を念頭に置いた,睡眠時の血圧変動モニタリングシステムの開発を目的としている.提案システムは脈波計と心電計より構成され,クッション上に複数の脈波センサを配置したクッション脈波計と,布電極を用いた布電極心電計を作製し,心電図―足首脈波PWV計測デバイス及び頸部―足首脈波計測デバイスを開発した.20代の被験者10名を対象に,作製したデバイスの測定精度を検証した結果,第II誘導心電図を基準として,クッション脈波計による頸部脈波のピーク間隔誤差率は2.9%,足首脈波は1.9%,また布電極心電計による心電図のピーク間隔誤差率は0.5%以下であった.また20代の被験者10名を対象にした昇降運動による血圧上昇実験において,作製したデバイスを比較した結果,頸部―足首脈波PWV計測デバイスの方が心電図―足首脈波PWV計測デバイスより血圧の推定精度が高く,PWVと血圧の相関係数が収縮期血圧,拡張期血圧,平均血圧でそれぞれr = 0.68,r = 0.75,r = 0.78と有意な相関関係が得られた.提案システムにおいて測定したPWVと血圧の間に有意な相関が確認されたことから,提案システムによる血圧変動検知が可能であることが示唆された. |
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ISSN: | 1347-443X 1881-4379 |
DOI: | 10.11239/jsmbe.55Annual.494 |