日本肝臓学会評議員を対象としたB型肝炎ワクチンに関するアンケート調査

B型肝炎(HB)ワクチンの在り方を検討するために,日本肝臓学会HBワクチンワーキンググループとして日本肝臓学会評議員などを対象にHBワクチンに関するアンケート調査を実施した.その結果,1)「HBワクチンの適切な接種時期(キャッチアップ)」に関しては,小学生高学年64%と最多であった.2)「ワクチン無効例に対する対策」としては,筋肉内注射や4回以上投与などが挙げられた.3)「HBs抗体価が低下した医療従事者に対するHBワクチンのブースターの必要性」について,「必要」が63%で最も多く,その施設の多くは職員に対するHBs抗体の定期検査を12カ月ごとに行い,HBs抗体価10 mIU/mL未満の時点で...

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Published in肝臓 Vol. 59; no. 6; pp. 259 - 263
Main Authors 森屋, 恭爾, 田中, 靖人, 江口, 有一郎, 四柳, 宏, 乾, あやの
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本肝臓学会 20.06.2018
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ISSN0451-4203
1881-3593
DOI10.2957/kanzo.59.259

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Summary:B型肝炎(HB)ワクチンの在り方を検討するために,日本肝臓学会HBワクチンワーキンググループとして日本肝臓学会評議員などを対象にHBワクチンに関するアンケート調査を実施した.その結果,1)「HBワクチンの適切な接種時期(キャッチアップ)」に関しては,小学生高学年64%と最多であった.2)「ワクチン無効例に対する対策」としては,筋肉内注射や4回以上投与などが挙げられた.3)「HBs抗体価が低下した医療従事者に対するHBワクチンのブースターの必要性」について,「必要」が63%で最も多く,その施設の多くは職員に対するHBs抗体の定期検査を12カ月ごとに行い,HBs抗体価10 mIU/mL未満の時点でHBワクチンを追加接種していた.これらの結果を踏まえると,「追加のワクチン接種は必要ではない」とする日本環境感染学会ガイドラインについて再度議論する必要があるように思われた.
ISSN:0451-4203
1881-3593
DOI:10.2957/kanzo.59.259