実信号マザーウェーブレットを用いた人工内耳装用児の母音の検出と評価

聴覚障害児の発音指導を行うソフトウェアに応用することを目的として,実信号マザーウェーブレットを用いた聴覚障害児の母音の検出と評価の方法を提案する.提案する方法では,最初に標準信号とする母音から得られた高速フーリエ変換の出力から第1ホルマントと第2ホルマントのピークを選択し,帯域を制限した周波数成分を抽出する.次に,抽出された2つの周波数成分をヒルベルト変換して2つの実信号マザーウェーブレットを作成する.こうして作成した実信号マザーウェーブレットにより対象信号とのウェーブレット瞬時相関を求めることで母音の検出と評価を行う.この手法により,5つの母音を検出してそれぞれを弁別できることを示す.さらに...

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Published inITヘルスケア誌 Vol. 2; no. 2; pp. 80 - 94
Main Authors 川畑, 洋昭, 藤原, 久永, 戸田, 浩, 福島, 邦博, 三輪, 昭生, 福田, 章一郎, 国末, 和也, 吉田, 浩治, 忠, 章
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published ITヘルスケア学会 2008
Japan Association of Applied IT Healthcare
Subjects
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ISSN1881-4808
1881-4794
DOI10.11204/ithc.2.80

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Summary:聴覚障害児の発音指導を行うソフトウェアに応用することを目的として,実信号マザーウェーブレットを用いた聴覚障害児の母音の検出と評価の方法を提案する.提案する方法では,最初に標準信号とする母音から得られた高速フーリエ変換の出力から第1ホルマントと第2ホルマントのピークを選択し,帯域を制限した周波数成分を抽出する.次に,抽出された2つの周波数成分をヒルベルト変換して2つの実信号マザーウェーブレットを作成する.こうして作成した実信号マザーウェーブレットにより対象信号とのウェーブレット瞬時相関を求めることで母音の検出と評価を行う.この手法により,5つの母音を検出してそれぞれを弁別できることを示す.さらに人工内耳の埋め込み手術を受ける前後の聴覚障害児の母音の変化を調べ,その発音が改善されていく過程を示してその有効性を示す.
ISSN:1881-4808
1881-4794
DOI:10.11204/ithc.2.80