「ノルディア®インスリン」の性能評価と有用性について
インスリン測定は糖代謝異常を示す疾患の診断や病態把握などを目的に広く実施されている。今回我々は,汎用自動分析装置で測定可能な「ノルディア®インスリン」の性能評価および有用性について調査を行った。併行精度のC.V.は1.25~3.08%,日差再現性のC.V.は3.69~8.07%と良好な結果が得られた。検出限界は1.0 μU/mL,直線性上限は144.2 μU/mLであり,202.5 μU/mL以上でプロゾーン現象が認められた。共存物質の影響はヘモグロビンのみ影響が認められた。「アーキテクト・インスリン」との相関性はインスリンアナログ製剤使用検体を除くとr = 0.992,回帰式y = 0.96...
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Published in | 医学検査 Vol. 67; no. 1; pp. 52 - 58 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
2018
日本臨床衛生検査技師会 |
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Summary: | インスリン測定は糖代謝異常を示す疾患の診断や病態把握などを目的に広く実施されている。今回我々は,汎用自動分析装置で測定可能な「ノルディア®インスリン」の性能評価および有用性について調査を行った。併行精度のC.V.は1.25~3.08%,日差再現性のC.V.は3.69~8.07%と良好な結果が得られた。検出限界は1.0 μU/mL,直線性上限は144.2 μU/mLであり,202.5 μU/mL以上でプロゾーン現象が認められた。共存物質の影響はヘモグロビンのみ影響が認められた。「アーキテクト・インスリン」との相関性はインスリンアナログ製剤使用検体を除くとr = 0.992,回帰式y = 0.96x + 1.0と良好であった。さらにインスリン製剤の添加回収試験の結果から,本試薬はインスリンアナログ製剤と反応しないことが確認できた。当院の医師を対象としたアンケート調査から,内因性のインスリンのみを測定できる本試薬は臨床上の要望が強く,また測定時間の短縮,コスト削減等の利点も考えられるため,臨床支援への貢献が期待できる。 |
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ISSN: | 0915-8669 2188-5346 |
DOI: | 10.14932/jamt.17-105 |