Double-layer stentを用いた頸動脈ステント留置術中の経皮的頸動脈エコー検査

「はじめに」従来の頸動脈ステント留置術(carotid artery stenting:CAS)は, 術中・術後のステント内プラーク逸脱と遠位塞栓などによる脳卒中リスクが懸念されていた. そのため, 外科手術を安全に行うことができる場合は, 外科手術が治療法の第一選択となっており, 外科手術のリスクが高い場合に限りCASが推奨されている. 近年CASPER Rx(テルモ, 東京)が, 日本で初めて外科手術が通常リスクの患者においても使用可能な頸動脈用ステントとして, 承認された. CASPER Rxは太さの異なるニッケル-チタン合金製ワイヤーで編み込まれた外層ステントと内層ステントの2層構造を...

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Published inNeurosonology Vol. 36; no. 1; pp. 9 - 13
Main Authors 梶原, 真仁, 伊覇, 樹梨, 原田, 啓, 永山, 綾乃, 岡部, 真沙希, 中埜, 康治郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本脳神経超音波学会 2023
日本脳神経超音波学会
Subjects
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ISSN0917-074X
DOI10.2301/neurosonology.36.9

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Summary:「はじめに」従来の頸動脈ステント留置術(carotid artery stenting:CAS)は, 術中・術後のステント内プラーク逸脱と遠位塞栓などによる脳卒中リスクが懸念されていた. そのため, 外科手術を安全に行うことができる場合は, 外科手術が治療法の第一選択となっており, 外科手術のリスクが高い場合に限りCASが推奨されている. 近年CASPER Rx(テルモ, 東京)が, 日本で初めて外科手術が通常リスクの患者においても使用可能な頸動脈用ステントとして, 承認された. CASPER Rxは太さの異なるニッケル-チタン合金製ワイヤーで編み込まれた外層ステントと内層ステントの2層構造を有し, ステント内プラーク逸脱防止のためにステントセルが細かいメッシュ構造のデザインとなっている. またステント両端には, 複雑な血管走行に迫従可能な柔軟性をもった片側6つずつのフレアを有している.
ISSN:0917-074X
DOI:10.2301/neurosonology.36.9