外傷性胸腰椎破裂骨折に対する後方固定術の治療成績と固定方法の検討
【目的】当院での胸腰椎-腰椎破裂骨折に対する後方固定術の治療成績を検討した.【方法】2014年1月-2023年3月に後方固定術を受けた単一椎体の破裂骨折22例のうち,骨折椎を含む2椎間固定をS群(16例),骨折椎を除く4椎間固定をL群(6例)とした.年齢,性別,BMI,喫煙,損傷椎体,骨折型,手術(展開,時間,出血量,除圧・矯正の有無),画像(術前後の楔状角・局所後弯角,矯正損失,緩み),再手術について2群間で比較検討した.【結果】矯正損失は2群間で有意差なく,術前の楔状角(平均S:11°,L:25°)・局所後弯角(平均S:2°,L:19°)はL群で大きく,L群で手術時間が長く(平均S:84分...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 73; no. 3; pp. 561 - 565 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.09.2024
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.73.561 |
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Summary: | 【目的】当院での胸腰椎-腰椎破裂骨折に対する後方固定術の治療成績を検討した.【方法】2014年1月-2023年3月に後方固定術を受けた単一椎体の破裂骨折22例のうち,骨折椎を含む2椎間固定をS群(16例),骨折椎を除く4椎間固定をL群(6例)とした.年齢,性別,BMI,喫煙,損傷椎体,骨折型,手術(展開,時間,出血量,除圧・矯正の有無),画像(術前後の楔状角・局所後弯角,矯正損失,緩み),再手術について2群間で比較検討した.【結果】矯正損失は2群間で有意差なく,術前の楔状角(平均S:11°,L:25°)・局所後弯角(平均S:2°,L:19°)はL群で大きく,L群で手術時間が長く(平均S:84分,L:145分),除圧併用が多かった(S:1例,L:3例).(p<0.05)【考察】骨折椎の圧壊が少ない例はshortの固定力で十分といえる.S群の1例に緩みによる抜釘を要したため,高齢者で骨折椎の上下の椎間板に高度変性が予想される場合は固定範囲拡大を考慮する必要がある. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.73.561 |