救命救急センターと周産期センターのコラボレーションとチームワーク

当院は,救命救急センターと広域母子医療センターをもつ施設であるため,重篤な妊産婦患者を積極的に救命センターで受け入れ,搬入段階から救急科と産科で構成されたチームで診療を行っている。さらに院内における産科危機的出血などに対しても,同チームが早期から対応している。2013年4月~2016年9月で,救命センターで治療した妊産婦患者は52例,うち29例は院外からの入院であった。救命センターで止血術を行ったのは24例(うち,IVR 20例),緊急帝王切開は3例(うち,死戦期帝王切開2例)あった。この診療体制において,真のチームワークを構築することが重要であるが容易ではない。そのために,われわれは「防ぎ得...

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Published inNihon Fukubu Kyukyu Igakkai Zasshi (Journal of Abdominal Emergency Medicine) Vol. 38; no. 3; pp. 489 - 493
Main Authors 荻田, 和秀, 成田, 麻衣子, 前中, 隆秀, 中尾, 彰太, 松岡, 哲也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 31.03.2018
Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine
Subjects
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.38.489

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Summary:当院は,救命救急センターと広域母子医療センターをもつ施設であるため,重篤な妊産婦患者を積極的に救命センターで受け入れ,搬入段階から救急科と産科で構成されたチームで診療を行っている。さらに院内における産科危機的出血などに対しても,同チームが早期から対応している。2013年4月~2016年9月で,救命センターで治療した妊産婦患者は52例,うち29例は院外からの入院であった。救命センターで止血術を行ったのは24例(うち,IVR 20例),緊急帝王切開は3例(うち,死戦期帝王切開2例)あった。この診療体制において,真のチームワークを構築することが重要であるが容易ではない。そのために,われわれは「防ぎ得る周産期の死亡」の撲滅をめざして,共通言語と共通認識を確立し,日頃からのoff-the-job trainingを行っている。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.38.489