強化感受性,反芻,抑うつと労働遂行能力の低下の関連―地方公共団体の職員を対象とした検討

「問題と目的」労働者のメンタルヘルスの悪化やそれによる労働遂行能力の低下は大きな問題となっている. 平成30年の労働安全衛生調査によると, 現在の仕事や職業生活について強いストレスを感じていると回答した労働者は58.0%であり (厚生労働省, 2020) , 精神障害による労災申請件数は年々増加傾向にある (厚生労働省, 2021) . 全国の民間企業を対象とした調査では, 病気休暇制度を利用した休職者がいる企業は全体の28.4%であり, 疾患別の内訳は「メンタルヘルス」が最も高かった (労働政策研究・研修機構, 2013) . また, 令和元年度の地方公務員の長期病休職者のうち国際疾病分類の...

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Published inJournal of Health Psychology Research Vol. 35; no. 2; pp. 101 - 109
Main Authors 伊藤, 理紗, 佐藤, 秀樹, 鈴木, 伸一, 小野, はるか, 畑, 琴音
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本健康心理学会 01.02.2023
日本健康心理学会
Subjects
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ISSN2189-8790
2189-8804
DOI10.11560/jhpr.210902165

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Summary:「問題と目的」労働者のメンタルヘルスの悪化やそれによる労働遂行能力の低下は大きな問題となっている. 平成30年の労働安全衛生調査によると, 現在の仕事や職業生活について強いストレスを感じていると回答した労働者は58.0%であり (厚生労働省, 2020) , 精神障害による労災申請件数は年々増加傾向にある (厚生労働省, 2021) . 全国の民間企業を対象とした調査では, 病気休暇制度を利用した休職者がいる企業は全体の28.4%であり, 疾患別の内訳は「メンタルヘルス」が最も高かった (労働政策研究・研修機構, 2013) . また, 令和元年度の地方公務員の長期病休職者のうち国際疾病分類の「精神及び行動の障害」が占める割合は60.7%と最も高い値であった (地方公務員安全衛生推進協会, 2020) ことから, 官民に関わらずメンタルヘルスの問題は深刻であるといえる.
ISSN:2189-8790
2189-8804
DOI:10.11560/jhpr.210902165