市中3病院におけるバレニクリンの治療成績と関連する要因の検討
【目 的】 禁煙外来でバレニクリン(チャンピックス®)による治療をおこなった230名について治療成績に関連する要因を検討した。【方 法】 異なる3病院における2012年4月から2016年9月までを対象者とした。治療12週間後で成功群と失敗群に分けて、差異を比較した。【結 果】 成功者は157名(68.3%)、不成功者は73名(31.7%)であった。3病院別の成功率は73.6%、73.3%、56.6%であった。成功群では、年齢、ブリンクマン指数(BI)、禁煙達成の自信、通院回数、全5回受診者の比率が有意に高かった。一方、不成功群では、バレニクリンの副作用、それによる減量・中止、若年層、精神疾患患...
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Published in | Japanese Journal of Tobacco Control Vol. 13; no. 4; pp. 64 - 70 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本禁煙学会
12.12.2018
Japan Society for Tobacco Control |
Subjects | |
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ISSN | 1882-6806 |
DOI | 10.14950/jstc.13.64 |
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Summary: | 【目 的】 禁煙外来でバレニクリン(チャンピックス®)による治療をおこなった230名について治療成績に関連する要因を検討した。【方 法】 異なる3病院における2012年4月から2016年9月までを対象者とした。治療12週間後で成功群と失敗群に分けて、差異を比較した。【結 果】 成功者は157名(68.3%)、不成功者は73名(31.7%)であった。3病院別の成功率は73.6%、73.3%、56.6%であった。成功群では、年齢、ブリンクマン指数(BI)、禁煙達成の自信、通院回数、全5回受診者の比率が有意に高かった。一方、不成功群では、バレニクリンの副作用、それによる減量・中止、若年層、精神疾患患者の比率が有意に高かった。【考 察】 有意差を認めた項目について多変量解析を施行したところ、禁煙成功に独立して最も相関する因子は全5回受診であり、最も妨げとなる因子はバレニクリンの副作用であると判明した。【結 論】 禁煙成功の為に、全5回の定期受診を促すことと、バレニクリンの副作用を緩和することが最重要である。 |
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ISSN: | 1882-6806 |
DOI: | 10.14950/jstc.13.64 |