当院におけるプレコネクト仕様人工心肺回路の使用経験

【要旨】近年,OPCAB(拍動下冠状動脈バイパス手術)の症例が増加傾向にあり,これに伴い緊急時にCPBへ移行する症例も増えつつある。そのため,このような症例に対し,いかに早く回路を組立て対応できるかが重要である。今回我々は,緊急時に対応するため,回路組立て時間の短縮化,業務の効率化を目的としプレコネクト回路を採用した。従来の回路とプレコネクト回路を用いてセットアップ時間と省スペース化について比較検討した。その結果,プレコネクト回路で約20分の時間短縮が可能となった。また術者側回路のセッティング時間も平均3分短縮できた。省スペース化については箱数が3箱減少し,外寸も奥行9cm,幅2cm大きくなっ...

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Published in体外循環技術 Vol. 29; no. 2; pp. 177 - 179
Main Authors 浜岡, 一幸, 河口, 俊之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体外循環技術医学会 2002
日本体外循環技術研究会
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ISSN0912-2664
1884-5452
DOI10.7130/hokkaidoshakai.29.177

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Summary:【要旨】近年,OPCAB(拍動下冠状動脈バイパス手術)の症例が増加傾向にあり,これに伴い緊急時にCPBへ移行する症例も増えつつある。そのため,このような症例に対し,いかに早く回路を組立て対応できるかが重要である。今回我々は,緊急時に対応するため,回路組立て時間の短縮化,業務の効率化を目的としプレコネクト回路を採用した。従来の回路とプレコネクト回路を用いてセットアップ時間と省スペース化について比較検討した。その結果,プレコネクト回路で約20分の時間短縮が可能となった。また術者側回路のセッティング時間も平均3分短縮できた。省スペース化については箱数が3箱減少し,外寸も奥行9cm,幅2cm大きくなったが,高さが20cm減少した。プレコネクト回路の使用は回路組立て時間の短縮,業務の効率向上と省スペース化に繋がった。待機手術のみならず緊急手術時にも十分使用が可能であると考えられた。
ISSN:0912-2664
1884-5452
DOI:10.7130/hokkaidoshakai.29.177