腹腔鏡下胆嚢摘出術を行った色素性乾皮症併存胆嚢結石症の1例
患者は29歳,男性.幼少児期より光線過敏症を認めており,8歳時に色素性乾皮症A群と診断された.今回,紫外線カットフィルムを使用し,手術室における紫外線量の低下に努め,胆嚢結石症に対して腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.術後は光線過敏症を生じることなく,術後6日目に退院した.色素性乾皮症はまれな疾患であるが,欧米に比べ日本での罹患頻度は高い.光線過敏症を呈するため,手術を行う上で紫外線対策が問題となるが,周術期の紫外線対策を適切に行うことでXP患者にも腹腔鏡下手術を安全に施行できると考えられた....
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 82; no. 9; pp. 1727 - 1730 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2021
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.82.1727 |
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Summary: | 患者は29歳,男性.幼少児期より光線過敏症を認めており,8歳時に色素性乾皮症A群と診断された.今回,紫外線カットフィルムを使用し,手術室における紫外線量の低下に努め,胆嚢結石症に対して腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.術後は光線過敏症を生じることなく,術後6日目に退院した.色素性乾皮症はまれな疾患であるが,欧米に比べ日本での罹患頻度は高い.光線過敏症を呈するため,手術を行う上で紫外線対策が問題となるが,周術期の紫外線対策を適切に行うことでXP患者にも腹腔鏡下手術を安全に施行できると考えられた. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.82.1727 |