教員の余暇活動とレジリエンスとの関連

「問題と目的」国内における教員のメンタルヘルスは悪化の一途をたどり, 現在, 教員の精神疾患による病気休職者は5,000人を超えている(文部科学省, 2015). その原因の一つとして, 職務上のさまざまなストレッサーがあり, 仕事ストレスを感じている割合は, 一般企業の労働者よりも高く, 仕事の質と量の両方における問題がストレッサーになっていることが分かっている(文部科学省, 2012). オーストラリア, アメリカ, チリ, フランス, 韓国を含む34の国と4つの地域を対象とした国際的な比較調査からも, 日本の教員の労働環境が劣悪であることは明らかである(OECD, 2013). 日本の教...

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Published inJournal of Health Psychology Research Vol. 31; no. 2; pp. 101 - 111
Main Authors 倉恒, 弘彦, 松中, 久美子, 大川, 尚子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本健康心理学会 01.02.2019
日本健康心理学会
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ISSN2189-8790
2189-8804
DOI10.11560/jhpr.160330083

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Summary:「問題と目的」国内における教員のメンタルヘルスは悪化の一途をたどり, 現在, 教員の精神疾患による病気休職者は5,000人を超えている(文部科学省, 2015). その原因の一つとして, 職務上のさまざまなストレッサーがあり, 仕事ストレスを感じている割合は, 一般企業の労働者よりも高く, 仕事の質と量の両方における問題がストレッサーになっていることが分かっている(文部科学省, 2012). オーストラリア, アメリカ, チリ, フランス, 韓国を含む34の国と4つの地域を対象とした国際的な比較調査からも, 日本の教員の労働環境が劣悪であることは明らかである(OECD, 2013). 日本の教員の一週間当たりの勤務時間は他の調査参加国よりも際立って長く, 参加国平均38.3時間に対して, 日本は53.9時間となっている. 授業時間については参加国平均と同等であるが, 課外活動や事務時間は際立って長い.
ISSN:2189-8790
2189-8804
DOI:10.11560/jhpr.160330083