多発性口腔潰瘍を認めた顕微鏡的多発血管炎の2例

顕微鏡的多発血管炎(MPA)は,抗好中球細胞質抗体(ANCA)が陽性となる全身性血管炎である。今回MPAに伴う多発性口腔潰瘍を呈した2例を報告する。症例1はミエロペルオキシダーゼ(MPO)-ANCA陽性と腓腹神経生検所見からMPAと診断後,口腔内に多発性潰瘍を認めるようになった。症例2は全身性に浮腫を認め,内科で精査中に口腔粘膜に多発性潰瘍を認めた。MPO-ANCAが陽性であったことからMPAと診断された。潰瘍は化学療法後に消失した。口腔内の多発性潰瘍を認めた際には本疾患も考慮する必要がある。...

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Published in日本口腔内科学会雑誌 Vol. 28; no. 1; pp. 32 - 37
Main Authors 長谷川, 恵里, 藥師寺, 孝, 柴野, 正康
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔内科学会 2022
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ISSN2186-6147
2186-6155
DOI10.6014/jjsom.28.32

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Summary:顕微鏡的多発血管炎(MPA)は,抗好中球細胞質抗体(ANCA)が陽性となる全身性血管炎である。今回MPAに伴う多発性口腔潰瘍を呈した2例を報告する。症例1はミエロペルオキシダーゼ(MPO)-ANCA陽性と腓腹神経生検所見からMPAと診断後,口腔内に多発性潰瘍を認めるようになった。症例2は全身性に浮腫を認め,内科で精査中に口腔粘膜に多発性潰瘍を認めた。MPO-ANCAが陽性であったことからMPAと診断された。潰瘍は化学療法後に消失した。口腔内の多発性潰瘍を認めた際には本疾患も考慮する必要がある。
ISSN:2186-6147
2186-6155
DOI:10.6014/jjsom.28.32