当施設における大腸穿孔手術症例の検討

• Published in: 日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 41; no. 3; pp. 117 - 122
• Main Authors: 岡庭, 輝, 柳沢, 真司, 江藤, 亮大郎, 大塚, 将之, 小林, 壮一, 星野, 敢
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本腹部救急医学会 31.03.2021
• Subjects: 予後因子; 周術期死亡; 大腸穿孔
• ISSN: 1340-2242; 1882-4781
• DOI: 10.11231/jaem.41.3_117

2008年1月から2017年12月の10年間に当施設で手術を行った大腸穿孔症例149例を対象とし，術前，術中における予後因子に関して後方視的検討を行った。死亡例は12例（8.1％）で，そのうち癌による終末期死亡例を除いた10例の死亡群と137例の生存群で各因子の検討を行った。単変量解析において年齢，ショックの有無，開腹時の汚染範囲，術前SOFA score，術前POSSUM scoreで有意差を認めた。多変量解析でショックの有無，術前SOFA score，術前POSSUM scoreの3因子が独立した予後因子となった。大腸穿孔に対する術前SOFA score，術前POSSUM scoreは予後判定因子に寄与する可能性が示唆された。