Oxia人工肺の使用経験
2000年6月から2002年9月までに行った無輸血体外循環症例のうち,JMS社製人工肺Oxiaを使用した11例(OX群)とTERUMO社製人工肺CAPIOXRX-25を使用した10例(RX群)に対し,操作性,充填時の空気除去能,充填量,ガス交換能,血算について比較検討した。Oxiaは血液流入出ロポートが4パターン選択でき,しかもフリーアームホルダーでより自由な配置が可能で,回路充填量がRX-25は760mLであるのに対し,Oxiaは710mLと少なかった。空気除去能は,RX-25では容易であったのに対し,Oxiaは人工肺の設置向きにより熱交換器部の空気除去が困難であったため改良が望まれる。酸素...
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Published in | 体外循環技術 Vol. 30; no. 1; pp. 16 - 18 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
2003
日本体外循環技術研究会 |
Subjects | |
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ISSN | 0912-2664 1884-5452 |
DOI | 10.7130/hokkaidoshakai.30.16 |
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Summary: | 2000年6月から2002年9月までに行った無輸血体外循環症例のうち,JMS社製人工肺Oxiaを使用した11例(OX群)とTERUMO社製人工肺CAPIOXRX-25を使用した10例(RX群)に対し,操作性,充填時の空気除去能,充填量,ガス交換能,血算について比較検討した。Oxiaは血液流入出ロポートが4パターン選択でき,しかもフリーアームホルダーでより自由な配置が可能で,回路充填量がRX-25は760mLであるのに対し,Oxiaは710mLと少なかった。空気除去能は,RX-25では容易であったのに対し,Oxiaは人工肺の設置向きにより熱交換器部の空気除去が困難であったため改良が望まれる。酸素化能は体外循環開始時PaO2がOX群459.8±44.3mmHg,RX群438.1±12.1mmHg,離脱時OX群416±45.1mmHg,RX群327.1±92.9mmHgで,離脱時のPaO2に有意差(p&0.03)を認めた。炭酸ガス除去能はOxia群で開始時の換気血流比が0.74±0.08でPaCO2が37.6±3.8mmHg,RX群で0.82±0.12,33.3±4.6mmHg,離脱前でOX群0.80±0.17,36.5±5.7mmHg,RX群0.80±0.17,36.5±5.7mmHgで両人工肺とも良好なガス交換能を有していた。血算では血小板数に有意差は見られなかったものの保存率で見るとOX群1.039±0.09,0.967±0.135,0.832±0.167,RX群0.921±0.270,0.785±0.217,0.680±0.144で体外循環離脱時(0.03)とMUF後(0.05)に有意差を認め,OX群が高値を示した。 |
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ISSN: | 0912-2664 1884-5452 |
DOI: | 10.7130/hokkaidoshakai.30.16 |