メディカルスタッフシンポジウム3 : 神経疾患患者の転倒を予防するために~チームで取り組む転倒予防~ 司会の言葉

転倒予防の研究は主に地域社会において先行して行われ, 地域在住高齢者については転倒予防の多様な取り組みがなされ, エビデンスも得られている. 一方神経疾患患者については, 地域在住高齢者に比べ転倒頻度は高いが, エビデンスは希少である. 本シンポジウムでは, 高齢者の転倒予防の現況を学ぶとともに, 神経疾患患者の転倒予防について, 医師, 看護師, 理学療法士の立場から考察する機会となった. 最後に, 武藤よりシンポジウムのまとめとして今回の大会長の苗字の「そ・ぶ・え」で始まる「転倒予防名古屋3箇条」が提唱された. この3箇条に沿って総括したい. 「1. そ : それぞれの転倒事例分析」転倒が...

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Published in神経治療学 Vol. 33; no. 2; p. 239
Main Authors 武藤芳照, 饗場郁子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経治療学会 2016
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Summary:転倒予防の研究は主に地域社会において先行して行われ, 地域在住高齢者については転倒予防の多様な取り組みがなされ, エビデンスも得られている. 一方神経疾患患者については, 地域在住高齢者に比べ転倒頻度は高いが, エビデンスは希少である. 本シンポジウムでは, 高齢者の転倒予防の現況を学ぶとともに, 神経疾患患者の転倒予防について, 医師, 看護師, 理学療法士の立場から考察する機会となった. 最後に, 武藤よりシンポジウムのまとめとして今回の大会長の苗字の「そ・ぶ・え」で始まる「転倒予防名古屋3箇条」が提唱された. この3箇条に沿って総括したい. 「1. そ : それぞれの転倒事例分析」転倒が生じた場合には, 事例分析がきわめて重要である. 事例分析をする際, 要因を多面的に検討することが求められる. また, 転んだ時何をしようとしていたのか, その人の思いや生活パターンを勘案し, 対策に活かすことが大切である.
ISSN:0916-8443
DOI:10.15082/jsnt.33.2_239