心不全患者における退院時日常生活動作の低下の予測

【目的】心不全患者の入院早期に得られる身体機能から退院時日常生活動作(以下,ADL)の低下を予測すること。【方法】入院前のADL が自立していた心不全患者96 例を対象とした。身体機能としてModified functional reach test(以下,M-FRT)および座面高30 cm からの立ち上がりの可否を入院早期に測定した。また退院時のADL の指標としてKatz index を評価し,退院時ADL の低下を予測するモデル式を作成した。【結果】多重ロジスティック回帰分析の結果,M-FRT と座面高30 cm からの立ち上がりの可否を構成因子とした退院時ADL の低下を予測するモデル...

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Published in理学療法学 Vol. 48; no. 2; pp. 180 - 188
Main Authors 小岩, 雄大, 根本, 慎司, 笠原, 酉介, 武市, 尚也, 渡辺, 敏, 木田, 圭亮, 明石, 嘉浩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 2021
日本理学療法士協会
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Summary:【目的】心不全患者の入院早期に得られる身体機能から退院時日常生活動作(以下,ADL)の低下を予測すること。【方法】入院前のADL が自立していた心不全患者96 例を対象とした。身体機能としてModified functional reach test(以下,M-FRT)および座面高30 cm からの立ち上がりの可否を入院早期に測定した。また退院時のADL の指標としてKatz index を評価し,退院時ADL の低下を予測するモデル式を作成した。【結果】多重ロジスティック回帰分析の結果,M-FRT と座面高30 cm からの立ち上がりの可否を構成因子とした退院時ADL の低下を予測するモデル式が得られた(感度91.7%,特異度86.9%,曲線下面積0.925,p<0.05)。【結論】入院早期に得られる身体機能から退院時ADL の低下を予測するモデル式が得られた。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.11840