光応答的なRNAデリバリー

近年、mRNAやsiRNAなどの核酸医薬が、次世代の医療を支える医薬として期待を集めている。RNAを医薬として疾患部位で作用させるためには、標的細胞の細胞内への効率的なRNA送達法が重要となる。本稿では、さまざまなターゲティング戦略の中の1つである、光を用いた標的特異的RNA送達に注目する。具体的には、光化学的内在化(PCI)機構やPhotothermal機構を介して細胞質内にRNAを送達するキャリアを用いる方法について紹介する。これらのキャリアは、光で狙いうちした標的細胞のみにおいて細胞質内へのRNA送達を促進することで、標的特異的にRNA医薬を作用させることを可能にする。...

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Bibliographic Details
Published inDrug Delivery System Vol. 37; no. 3; pp. 229 - 236
Main Authors 渡邉, 和則, 大槻, 高史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本DDS学会 25.07.2022
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ISSN0913-5006
1881-2732
DOI10.2745/dds.37.229

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Summary:近年、mRNAやsiRNAなどの核酸医薬が、次世代の医療を支える医薬として期待を集めている。RNAを医薬として疾患部位で作用させるためには、標的細胞の細胞内への効率的なRNA送達法が重要となる。本稿では、さまざまなターゲティング戦略の中の1つである、光を用いた標的特異的RNA送達に注目する。具体的には、光化学的内在化(PCI)機構やPhotothermal機構を介して細胞質内にRNAを送達するキャリアを用いる方法について紹介する。これらのキャリアは、光で狙いうちした標的細胞のみにおいて細胞質内へのRNA送達を促進することで、標的特異的にRNA医薬を作用させることを可能にする。
ISSN:0913-5006
1881-2732
DOI:10.2745/dds.37.229