弾性ストッキングを着用している患者の「3点チェック」の重要性

• Published in: 静脈学 Vol. 35; no. 1; pp. 11 - 15
• Main Authors: 荒瀬, 裕己, 葛籠, 比佐美, 堀江, 江美子, 榎本, 由香, 平島, 祐子, 後藤田, 晶, 福岡, 友音
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本静脈学会 25.02.2024
• Subjects: 弾性ストッキング; 皮膚障害リスク; 適切な着用

弾性ストッキング（以下ES）は術後静脈血栓症予防のため標準的に使用するが，皮膚障害が報告されている．当院ではES着用が慣習化し皮膚障害を予防する意識が薄い傾向にあった．そこで，ESによるトラブルの発生状況を把握し皮膚障害予防の効率的な観察方法を検討した．ES着用の観察ポイントを上端，踵，つま先の位置の3点とし，1日2回観察した．不適切な着用があったものを「3点チェック」異常とした．全身麻酔下で手術を受け，肺塞栓予防プログラムを実施した57例を対象とし，「3点チェック」異常の有無，「皮膚異常」の発生状況を調査した．その結果「皮膚異常」を12例（21.0%）認め，「3点チェック」異常があれば「皮膚...