IBMの電子カルテにBOMを導入したノウハウ

「はじめに」医療者の記録は分析され, その結果は医療の質の向上に活用されるべきである. 日本看護協会が定める「記録に関する指針」によれば, 看護記録は「看護実践の評価及び質の向上を図る」ことを目的の1つとしている. この目的を果たすためには, 記録の様式と記録に使用する用語を標準化し, 実際の記録を分析可能なデータとして抽出できる仕組みが必要になる. クリニカルパス(以下, パス)はこの要件を満たす記録様式の1つであり, Basic Outcome Master(以下, BOM)はパスに記録する患者アウトカムを標準化した用語集である. したがって, 医療の質の向上という記録の目的を果たすために...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本クリニカルパス学会誌 Vol. 22; no. 2; pp. 135 - 139
Main Authors 村岡, 修子, 木村, 雅彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本クリニカルパス学会 15.07.2020
日本クリニカルパス学会
Online AccessGet full text
ISSN2187-6592
2436-1046
DOI10.50842/jjscp.22.2_135

Cover

More Information
Summary:「はじめに」医療者の記録は分析され, その結果は医療の質の向上に活用されるべきである. 日本看護協会が定める「記録に関する指針」によれば, 看護記録は「看護実践の評価及び質の向上を図る」ことを目的の1つとしている. この目的を果たすためには, 記録の様式と記録に使用する用語を標準化し, 実際の記録を分析可能なデータとして抽出できる仕組みが必要になる. クリニカルパス(以下, パス)はこの要件を満たす記録様式の1つであり, Basic Outcome Master(以下, BOM)はパスに記録する患者アウトカムを標準化した用語集である. したがって, 医療の質の向上という記録の目的を果たすためにも, パスやBOMなど標準化されたツールの活用を推進すべきと考える. そして, 記録を分析可能なデータとして, 抽出できる仕組みを備えた電子カルテの開発が望まれる. 「背景」NTT東日本関東病院は, 東京都品川区に位置する.
ISSN:2187-6592
2436-1046
DOI:10.50842/jjscp.22.2_135