循環器クリニカルパスによるチーム医療の実践

当院では, クリニカルパスを単なるセット展開での業務負担軽減だけではなく「医療の質」向上のひとつのツールとして用いるなかで, チーム医療・チーム形成が自然に行われてきた. 「医療の質とは」 診療行為は主に医師による意思決定のもとで行われ, その妥当性に関しては医療訴訟のような場面以外で問われることは過去には少なかった. しかし, 近年医療行為自身がきちんと行われているかどうか, その医療の質を評価することが重要であるという意識が強くなってきている. そのなかで医療の質は, (1)構造, (2)過程, (3)結果の3つの側面から評価することが可能であるとされており, このなかでも(2)の過程の部...

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Published in日本クリニカルパス学会誌 Vol. 16; no. 2; pp. 173 - 175
Main Authors 尾関, 理恵, 中村, 加奈子, 丹羽, 公一郎, 岡村, 大介, 松本, 明子, 水野, 篤, 中附, 暢子, 宮坂, 萌生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本クリニカルパス学会 10.06.2014
日本クリニカルパス学会
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ISSN2187-6592
2436-1046
DOI10.50842/jjscp.16.2_173

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Summary:当院では, クリニカルパスを単なるセット展開での業務負担軽減だけではなく「医療の質」向上のひとつのツールとして用いるなかで, チーム医療・チーム形成が自然に行われてきた. 「医療の質とは」 診療行為は主に医師による意思決定のもとで行われ, その妥当性に関しては医療訴訟のような場面以外で問われることは過去には少なかった. しかし, 近年医療行為自身がきちんと行われているかどうか, その医療の質を評価することが重要であるという意識が強くなってきている. そのなかで医療の質は, (1)構造, (2)過程, (3)結果の3つの側面から評価することが可能であるとされており, このなかでも(2)の過程の部分を評価することが重要であるとされている. 「循環器領域での医療の質」 循環器領域では, 医療の質の担保のための重要な指標は米国ではPerformance measuresという形で心不全, ST上昇型心筋梗塞, 非ST上昇型心筋梗塞, 心臓リハビリテーション, 心房粗細動, 末梢動脈疾患, 慢性冠動脈疾患(虚血性心疾患), 高血圧, 心血管病の一次予防, 経皮的血行再建(percutaneous coronary intervention)の10種類について公開されている.
ISSN:2187-6592
2436-1046
DOI:10.50842/jjscp.16.2_173