末梢リンパ球の免疫抑制薬感受性試験における IC50値とボトム値の関連

末梢血単核細胞(peripheral blood mononuclear cells, PBMCs)を用いた免疫抑制薬の感受性試験(感受性試験)は, 薬物の効果や副作用の発現を予測する手段として有用である. 感受性試験においてリンパ球増殖抑制率を判定するには, 一般的にIC50値がPD(pharmacodynamic)パラメーターとして用いられる. 薬剤感受性試験の測定法には, トリチウムチミジン法, フローサイトメトリー法, MTT法などがある. 葛谷らは, フローサイトメトリー法によるシクロスポリン(CyA)とタクロリムス(Tac)のボトム値に正の相関関係があることを示した. 新潟大学医歯...

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Published inOrgan Biology Vol. 21; no. 2; pp. 260 - 264
Main Authors 佐藤, 博, 外山, 聡, 齋藤, 和英, 高橋, 公太, 笹原, 浩康, 中川, 由紀, 杉山, 健太郎, 田中, 祥子, 磯貝, 和也, 平野, 俊彦, 恩田, 健二, 塚口, 真穂登
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臓器保存生物医学会 10.07.2014
日本臓器保存生物医学会
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ISSN1340-5152
2188-0204
DOI10.11378/organbio.21.260

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Summary:末梢血単核細胞(peripheral blood mononuclear cells, PBMCs)を用いた免疫抑制薬の感受性試験(感受性試験)は, 薬物の効果や副作用の発現を予測する手段として有用である. 感受性試験においてリンパ球増殖抑制率を判定するには, 一般的にIC50値がPD(pharmacodynamic)パラメーターとして用いられる. 薬剤感受性試験の測定法には, トリチウムチミジン法, フローサイトメトリー法, MTT法などがある. 葛谷らは, フローサイトメトリー法によるシクロスポリン(CyA)とタクロリムス(Tac)のボトム値に正の相関関係があることを示した. 新潟大学医歯学総合病院薬剤部では, MTT法で薬剤感受性試験を行っているが, MTT法でもフローサイトメトリー法と同じように, CyAおよびTacのIC50, ボトム値を求めた. PDパラメーターの相関性の解析は, 移植患者の管理に適切なPDパラメーターを考察するための基礎となるため, CyA, TacのIC50, ボトム値の相関を検討した.
ISSN:1340-5152
2188-0204
DOI:10.11378/organbio.21.260