2型糖尿病モデルマウスKK-Ayにおけるエトキシピコリン酸亜鉛(II)錯体の血糖上昇抑制作用
「はじめに」糖尿病は膵臓に点在する内分泌器官, β細胞から分泌されるインスリンの相対的または絶対的不足によって引き起こされ, 主として糖質の代謝障害によって高血糖と尿糖を生じる疾患である1). 2002年の世界保健機構(WHO)の報告によると, 2000年の糖尿病患者数は全世界で約1億7千7百万人, 2025年までにはその2倍の数になるといわれている2). このような糖尿病患者の世界規模での増加は, 糖尿病の中でもその大半を占める2型糖尿病の増加によるものである. その背景として現代人の生活習慣即ち, 食生活の変化や運動不足による肥満, ストレスなどがあげられる3). この2型糖尿病の治療目標...
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Published in | BIOMEDICAL RESEARCH ON TRACE ELEMENTS Vol. 17; no. 3; pp. 342 - 345 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本微量元素学会
2006
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0916-717X 1880-1404 |
DOI | 10.11299/brte.17.342 |
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Summary: | 「はじめに」糖尿病は膵臓に点在する内分泌器官, β細胞から分泌されるインスリンの相対的または絶対的不足によって引き起こされ, 主として糖質の代謝障害によって高血糖と尿糖を生じる疾患である1). 2002年の世界保健機構(WHO)の報告によると, 2000年の糖尿病患者数は全世界で約1億7千7百万人, 2025年までにはその2倍の数になるといわれている2). このような糖尿病患者の世界規模での増加は, 糖尿病の中でもその大半を占める2型糖尿病の増加によるものである. その背景として現代人の生活習慣即ち, 食生活の変化や運動不足による肥満, ストレスなどがあげられる3). この2型糖尿病の治療目標は血糖を良好にコントロールすることによって糖尿病性腎症網膜症神経障害などの合併症を予防することである. |
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ISSN: | 0916-717X 1880-1404 |
DOI: | 10.11299/brte.17.342 |