がん患者ケアにおける保険薬局の介入責任と課題

はじめに 保険薬局, 特にその中でも筆者らのような急性期病院隣接薬局では, 勤務医である主治医がめまぐるしく変わる中で, 外来処方箋を通し一人一人の患者に長期間サポートを続けていく. 緩和ケア期ともなると, 年間約40名の医師から麻薬処方箋を受ける. つまり, 常に40以上の外来緩和ケア医療チームに属しているということになる. 再発がんの治療通院をしている患者に関しては, 担当医を中心とする各職種により, 症状の悪化で困らないように, オピオイドをはじめとした様々な投薬や生活指導が行われているはずであり, 筆者ら保険薬局薬剤師は, 安全安心な服薬のために常にタイムリーな提言を行い, 患者とすべ...

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Published in日本クリニカルパス学会誌 Vol. 12; no. 2; pp. 144 - 146
Main Author 前堀, 直美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本クリニカルパス学会 10.06.2010
日本クリニカルパス学会
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ISSN2187-6592
2436-1046
DOI10.50842/jjscp.12.2_144

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Summary:はじめに 保険薬局, 特にその中でも筆者らのような急性期病院隣接薬局では, 勤務医である主治医がめまぐるしく変わる中で, 外来処方箋を通し一人一人の患者に長期間サポートを続けていく. 緩和ケア期ともなると, 年間約40名の医師から麻薬処方箋を受ける. つまり, 常に40以上の外来緩和ケア医療チームに属しているということになる. 再発がんの治療通院をしている患者に関しては, 担当医を中心とする各職種により, 症状の悪化で困らないように, オピオイドをはじめとした様々な投薬や生活指導が行われているはずであり, 筆者ら保険薬局薬剤師は, 安全安心な服薬のために常にタイムリーな提言を行い, 患者とすべての医療スタッフをコーディネートすることにより外来医療チームの中で力を出しきりたいと常に思っている. ところが実際の現場では, 自分たちの力が患者ケアに十分に出し切れているとは感じられない. その要因はいくつか考えられるが, 本シンポジウムでは「患者基本情報の共有不足」と「患者情報フィードバック(処方提案)」の2点を取り上げたい.
ISSN:2187-6592
2436-1046
DOI:10.50842/jjscp.12.2_144