冷保存臓器の2次温阻血防止に関する製品開発の動向

冷保存されたドナー腎臓がレシピエント体内で血管吻合時に二次的温虚血状態に陥る課題については臓器移植治療が始まってからの長い間の問題であった. 著者らは, 高分子化学と熱力学を応用した断熱材料を用いることで冷保存された腎臓の二次温虚血を抑制する臓器保護具の開発に成功した. 本稿では, 医工連携の実現により世界で初めて開発に成功した腎臓移植用の臓器保護具である「オーガンポケット」の開発経緯と最終製品としての機能について紹介した....

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Bibliographic Details
Published inOrgan Biology Vol. 29; no. 1; pp. 39 - 45
Main Authors 小林, 英司, 虎井, 真司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臓器保存生物医学会 2022
日本臓器保存生物医学会
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ISSN1340-5152
2188-0204
DOI10.11378/organbio.29.39

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Summary:冷保存されたドナー腎臓がレシピエント体内で血管吻合時に二次的温虚血状態に陥る課題については臓器移植治療が始まってからの長い間の問題であった. 著者らは, 高分子化学と熱力学を応用した断熱材料を用いることで冷保存された腎臓の二次温虚血を抑制する臓器保護具の開発に成功した. 本稿では, 医工連携の実現により世界で初めて開発に成功した腎臓移植用の臓器保護具である「オーガンポケット」の開発経緯と最終製品としての機能について紹介した.
ISSN:1340-5152
2188-0204
DOI:10.11378/organbio.29.39