がん診療拠点病院等を対象とした外来がん薬物療法における薬剤師の業務展開に関する実態調査

「緒言」 近年では多くの内服抗がん薬が上市されたことや支持療法の開発が進み, 自宅においても治療に伴う症状コントロールが可能となってきており, がん薬物療法は入院から外来へその中心が移りつつある. 2014年度診療報酬改定によりがん患者指導管理料3 (2018年度よりがん患者指導管理料ハに名称変更)が新設され, 外来がん薬物療法患者に対して一定の要件を満たしながら薬学的介入を行うことで, 薬剤師が指導管理料の算定を行うことが可能となった. 2020年度診療報酬改定においては, 注射抗がん薬を含む治療を実施している患者を対象に, 地域医療連携の推進として医療機関側で連携充実加算, 薬局側で特定薬...

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Published in医療薬学 Vol. 50; no. 10; pp. 539 - 546
Main Authors 中島, 寿久, 森岡, 友美, 郷, 真貴子, 林, 稔展, 松尾, 宏一, 藤堂, 真紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 10.10.2024
日本医療薬学会
Subjects
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.50.539

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Summary:「緒言」 近年では多くの内服抗がん薬が上市されたことや支持療法の開発が進み, 自宅においても治療に伴う症状コントロールが可能となってきており, がん薬物療法は入院から外来へその中心が移りつつある. 2014年度診療報酬改定によりがん患者指導管理料3 (2018年度よりがん患者指導管理料ハに名称変更)が新設され, 外来がん薬物療法患者に対して一定の要件を満たしながら薬学的介入を行うことで, 薬剤師が指導管理料の算定を行うことが可能となった. 2020年度診療報酬改定においては, 注射抗がん薬を含む治療を実施している患者を対象に, 地域医療連携の推進として医療機関側で連携充実加算, 薬局側で特定薬剤管理指導加算2が新設された. そのような医療環境の変化のなかで, 薬剤師の業務は医薬品の品質管理や調剤などの対物業務に加え, 患者情報を活用した医薬品の処方提案や患者背景を考慮した薬学的介入のような対人業務へとその役割が拡大している.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.50.539