腎移植前および移植 2,4,6 週後における末梢血リンパ球のシクロスポリンおよびタクロリムス感受性の相関性

腎移植後の免疫抑制療法では, 主要な免疫抑制薬としてカルシニューリン阻害薬を使用する. これらシクロスポリンやタクロリムスの免疫抑制効果は相関すると考えられていた. 竹内らは, 腎移植患者の末梢血単核細胞(PBMC)を用い, 3H-チミジン法によってカルシニューリン阻害薬感受性を測定し, 両者の相関性を確認した1). 筆者らも同様に, 腎移植患者に対して移植直前に3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyltetrazolium bromide(MTT)法によって, PBMCのカルシニューリン阻害薬感受性を測定した結果, 両者に相関性が得られることを明らか...

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Published inOrgan Biology Vol. 20; no. 1; pp. 45 - 51
Main Authors 佐藤, 博, 外山, 聡, 齋藤, 和英, 高橋, 公太, 笹原, 浩康, 中川, 由紀, 杉山, 健太郎, 田中, 祥子, 磯貝, 和也, 平野, 俊彦, 恩田, 健二, 塚口, 真穂登
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臓器保存生物医学会 10.01.2013
日本臓器保存生物医学会
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ISSN1340-5152
2188-0204
DOI10.11378/organbio.20.45

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Summary:腎移植後の免疫抑制療法では, 主要な免疫抑制薬としてカルシニューリン阻害薬を使用する. これらシクロスポリンやタクロリムスの免疫抑制効果は相関すると考えられていた. 竹内らは, 腎移植患者の末梢血単核細胞(PBMC)を用い, 3H-チミジン法によってカルシニューリン阻害薬感受性を測定し, 両者の相関性を確認した1). 筆者らも同様に, 腎移植患者に対して移植直前に3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyltetrazolium bromide(MTT)法によって, PBMCのカルシニューリン阻害薬感受性を測定した結果, 両者に相関性が得られることを明らかにした2). さらに新潟大学医歯学総合病院では, 移植前の感受性測定に加え, 移植後も定期的にPBMCのカルシニューリン阻害薬感受性を測定し, 両薬物における薬効の相関性を検討したが, 移植3ヵ月後にのみ相関が得られないことを確認した3).
ISSN:1340-5152
2188-0204
DOI:10.11378/organbio.20.45