汎用自動分析機によるCK-MB蛋白量測定試薬「LタイプワコーCK-MB mass」の基礎的性能および臨床的妥当性の評価

我々は,汎用自動分析装置で測定可能なラテックス比濁法を原理としたクレアチニンキナーゼMB分画(creatinine kinase MB)測定試薬「LタイプワコーCK-MB mass」(和光純薬株式会社)の基礎的性能,および臨床的妥当性評価を行った.測定の同時再現性および日差再現性は,変動係数coefficient of variation(C.V.)は5%以下と良好であった.測定の安定性は15日間まで良好であった.測定の直線性は,範囲1.2~200.0 ng/mLまで良好であり,プロゾーン現象は認めなかった.免疫阻害活性法を原理とした対照試薬との相関性はy = 0.97x – 8.6,相関係数...

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Published in医学検査 Vol. 63; no. 5; pp. 590 - 595
Main Authors 野崎, 司, 宮地, 勇人, 吉岡, 公一郎, 浅井, さとみ, 間瀬, 浩安, 福崎, 裕子, 篠生, 孝幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会 25.09.2014
日本臨床衛生検査技師会
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ISSN0915-8669
2188-5346
DOI10.14932/jamt.13-114

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Summary:我々は,汎用自動分析装置で測定可能なラテックス比濁法を原理としたクレアチニンキナーゼMB分画(creatinine kinase MB)測定試薬「LタイプワコーCK-MB mass」(和光純薬株式会社)の基礎的性能,および臨床的妥当性評価を行った.測定の同時再現性および日差再現性は,変動係数coefficient of variation(C.V.)は5%以下と良好であった.測定の安定性は15日間まで良好であった.測定の直線性は,範囲1.2~200.0 ng/mLまで良好であり,プロゾーン現象は認めなかった.免疫阻害活性法を原理とした対照試薬との相関性はy = 0.97x – 8.6,相関係数r = 0.986と良好であった.共存物質による影響は全ての物質で認められなかった.心筋梗塞患者と非心筋梗塞患者の診断一致率はトロポニンI測定>CK-MB蛋白量測定>CK-MB活性測定の順に高く,CK-MB活性測定よりも蛋白量測定の有用性が確認できた.本試薬の基本的性能評価および臨床的妥当性評価の結果は良好であり,日常検査に適している.
ISSN:0915-8669
2188-5346
DOI:10.14932/jamt.13-114