2.血管老化と糖代謝異常

ヒトの糖尿病患者において, 血管のp53が活性化していることやその活性化が心血管病の進展に関連することが報告されている. しかしながら, 肥満に関連した代謝異常に血管p53活性化が寄与するかについては未だ明らかになっていない. そこで本研究では, 血管内皮細胞p53が代謝に与える影響について検証することを目的とした. まず野生型マウスに高カロリー食を投与して食餌性肥満モデルを作成し, 大動脈・肺/骨格筋の血管内皮細胞を評価した. これらのマウスを用いて標本切片の染色・蛋白抽出やRNA抽出による分子発現確認を行った. 次に血管内皮細胞p53の役割を評価するためにp53 floxedマウスをTie...

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Published inCIRCULATION CONTROL Vol. 38; no. 1; pp. 16 - 18
Main Author 南野, 徹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本循環制御医学会 2017
Japan Society of Circulation Control in Medicine
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ISSN0389-1844
DOI10.11312/ccm.38.16

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Summary:ヒトの糖尿病患者において, 血管のp53が活性化していることやその活性化が心血管病の進展に関連することが報告されている. しかしながら, 肥満に関連した代謝異常に血管p53活性化が寄与するかについては未だ明らかになっていない. そこで本研究では, 血管内皮細胞p53が代謝に与える影響について検証することを目的とした. まず野生型マウスに高カロリー食を投与して食餌性肥満モデルを作成し, 大動脈・肺/骨格筋の血管内皮細胞を評価した. これらのマウスを用いて標本切片の染色・蛋白抽出やRNA抽出による分子発現確認を行った. 次に血管内皮細胞p53の役割を評価するためにp53 floxedマウスをTie2CreマウスもしくはPdgfbCreマウスと交配して血管内皮細胞特異的p53ノックアウトマウスを作製した.
ISSN:0389-1844
DOI:10.11312/ccm.38.16