馬蹄腎に合併した悪性腫瘍を腹腔鏡下に半腎摘除施行し得た2例
症例1は64歳男性.主訴は肉眼的血尿.膀胱鏡検査で左尿管口より血尿流出を認め,左分腎尿細胞診classⅢbを認めたため,尿管鏡検査を施行.左上腎杯に乳頭状腫瘍を認め,同部位の生検でUC, G2, high grade, pTaであり,左腎盂癌と診断された.以上より,馬蹄腎に合併した左腎盂癌と診断し,腹腔鏡下に左腎尿管全摘除術,峡部離断術を施行.症例2は51歳女性.スクリーニングCTで馬蹄腎・右腎腫瘍を指摘され当科紹介.腹膜鏡下に右半腎摘除及び峡部離断術施行.峡部離断に関しては,LigaSureTM及び断端部縫合やソフト凝固を用い,ほぼ無血的に処理できた.馬蹄腎に合併した悪性腫瘍に対する腹腔鏡下...
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Published in | Japanese Journal of Endourology Vol. 27; no. 2; pp. 404 - 408 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本泌尿器内視鏡学会
2014
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Subjects | |
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ISSN | 2186-1889 2187-4700 |
DOI | 10.11302/jsejje.27.404 |
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Summary: | 症例1は64歳男性.主訴は肉眼的血尿.膀胱鏡検査で左尿管口より血尿流出を認め,左分腎尿細胞診classⅢbを認めたため,尿管鏡検査を施行.左上腎杯に乳頭状腫瘍を認め,同部位の生検でUC, G2, high grade, pTaであり,左腎盂癌と診断された.以上より,馬蹄腎に合併した左腎盂癌と診断し,腹腔鏡下に左腎尿管全摘除術,峡部離断術を施行.症例2は51歳女性.スクリーニングCTで馬蹄腎・右腎腫瘍を指摘され当科紹介.腹膜鏡下に右半腎摘除及び峡部離断術施行.峡部離断に関しては,LigaSureTM及び断端部縫合やソフト凝固を用い,ほぼ無血的に処理できた.馬蹄腎に合併した悪性腫瘍に対する腹腔鏡下での半腎摘除においては,臓器配置や血管走行が通常と大きく異なることが多く,手術に際しては十分な注意が必要であるが,比較的安全に施行可能であると考えられた. |
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ISSN: | 2186-1889 2187-4700 |
DOI: | 10.11302/jsejje.27.404 |