HSP特性を持つ病棟看護師の仕事ストレッサーとコーピングに関する研究

目 的:本研究の目的は,Highly Sensitive Person特性(以下HSP特性)を持つ病棟看護師の仕事ストレッサーとコーピングを明らかにすることである.方 法:病棟看護師約600人に,無記名Webアンケートを行った.調査内容は,HSPS-J19(高橋,2016),臨床看護職者の仕事ストレッサー尺度(東口,1998),コーピング尺度(尾関,1993)であった.結 果:有効回答184件を分析した.HSPS-J19合計は,男性に比べて女性が有意に高かった(p=0.047).HSPS-J19合計の高群と中低群で,臨床看護職者の仕事ストレッサー得点を比較した.高群は,仕事ストレッサーの7因子...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 75; no. 2; pp. 135 - 143
Main Authors 近藤, 浩子, 樋口, 紗矢, 伊藤, 直子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.05.2025
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ISSN1343-2826
1881-1191
DOI10.2974/kmj.75.135

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Summary:目 的:本研究の目的は,Highly Sensitive Person特性(以下HSP特性)を持つ病棟看護師の仕事ストレッサーとコーピングを明らかにすることである.方 法:病棟看護師約600人に,無記名Webアンケートを行った.調査内容は,HSPS-J19(高橋,2016),臨床看護職者の仕事ストレッサー尺度(東口,1998),コーピング尺度(尾関,1993)であった.結 果:有効回答184件を分析した.HSPS-J19合計は,男性に比べて女性が有意に高かった(p=0.047).HSPS-J19合計の高群と中低群で,臨床看護職者の仕事ストレッサー得点を比較した.高群は,仕事ストレッサーの7因子の得点すべてが有意に高かった.またHSPS-J19下位尺度の美的感受性の高群は,情動焦点型コーピングが有意に高かった.HSPS-J19合計を目的変数にした二項ロジスティック回帰分析では,仕事ストレッサーの「職場の人的環境」と「仕事の質的負担」のオッズ比が高かった.考察:HSP特性を持つ病棟看護師は,仕事ストレッサーの影響を強く受けており,ストレス低減の方法について検討する必要性が示された.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.75.135