突発性難聴の治療直後に発症したステロイド精神病の一例
ステロイドの重度副作用の一つである精神症状、いわゆるステロイド精神病は、よく知られているが、耳鼻咽喉科領域での報告は少ない。今回、突発性難聴の治療直後に発症したステロイド精神病の症例を経験した。ステロイド精神病は、ステロイド治療患者の約5%に発症すると言われている。1日のプレドニゾロン投与量が40mgを超えると、発症率が高まるが、投与量や投与期間は、その重症度とは関係しない。また、ほとんどの場合、過去に精神疾患の既往歴はないので、事前に発症を予測することは困難である。したがって、軽微な徴候を早期に発見し、対応することが重要である。...
Saved in:
Published in | Otology Japan Vol. 21; no. 1; pp. 60 - 63 |
---|---|
Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本耳科学会
2011
日本耳科学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | ステロイドの重度副作用の一つである精神症状、いわゆるステロイド精神病は、よく知られているが、耳鼻咽喉科領域での報告は少ない。今回、突発性難聴の治療直後に発症したステロイド精神病の症例を経験した。ステロイド精神病は、ステロイド治療患者の約5%に発症すると言われている。1日のプレドニゾロン投与量が40mgを超えると、発症率が高まるが、投与量や投与期間は、その重症度とは関係しない。また、ほとんどの場合、過去に精神疾患の既往歴はないので、事前に発症を予測することは困難である。したがって、軽微な徴候を早期に発見し、対応することが重要である。 |
---|---|
ISSN: | 0917-2025 1884-1457 |
DOI: | 10.11289/otoljpn.21.60 |