末梢神経損傷がラットの関節可動域制限および ヒラメ筋の伸長性に与える影響

本研究の目的は,ラット足関節底屈位固定に加えて坐骨神経切除の有無がラットの足関節背屈制限およびヒラメ筋の伸長性に与える影響について検討することであった。足関節最大底屈位に固定した固定群,足関節最大底屈位固定に加えて坐骨神経切除を行った固定+神経切除群,コントロール群の3群に分けた。4週後,足関節背屈角度およびヒラメ筋の伸長性はコントロール群が一番大きく,次いで固定群,固定+神経切除群の順であり各群間に有意差がみられた。このことから,末梢神経障害に合併する可動域制限の発生は関節の不動による影響に加え,末梢神経障害による影響が加わっていることが推測された。...

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Published in理学療法科学 Vol. 19; no. 2; pp. 127 - 130
Main Authors 沖, 貞明, 金井, 秀作, 大塚, 彰, 清水, ミシェル・アイズマン, 小野, 武也, 越智, 淳子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2004
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.19.127

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Summary:本研究の目的は,ラット足関節底屈位固定に加えて坐骨神経切除の有無がラットの足関節背屈制限およびヒラメ筋の伸長性に与える影響について検討することであった。足関節最大底屈位に固定した固定群,足関節最大底屈位固定に加えて坐骨神経切除を行った固定+神経切除群,コントロール群の3群に分けた。4週後,足関節背屈角度およびヒラメ筋の伸長性はコントロール群が一番大きく,次いで固定群,固定+神経切除群の順であり各群間に有意差がみられた。このことから,末梢神経障害に合併する可動域制限の発生は関節の不動による影響に加え,末梢神経障害による影響が加わっていることが推測された。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.19.127