ドライバエージェントの形態の差異に対する高齢者の主観的評価の比較

本研究では,ドライバエージェントの受容性を明らかにする為に,エージェントに対する主観的評価実験を行った.評価者は,高齢者を含む幅広い年齢である.評価するエージェントは「音声」「映像」「ロボット」の3種類の形態である.エージェントに対する評価の結果,「親しみを感じる」等の評価項目では,高齢層と非高齢層に共通して,ロボットエージェントの評価が高かった.また,「邪魔だと思う」等の評価項目では,音声・映像よりも,ロボットエージェントの評価が低かった.このことから,ロボットエージェントは受容性が高く,阻害要因になりにくいと考えられる.また,ドライバエージェントを繰り返し使用することで,評価結果が変化した...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in人間工学 Vol. 53; no. 6; pp. 214 - 224
Main Authors 青木, 宏文, 木下, 史也, 金森, 等, 米川, 隆, 田中, 貴紘, 稲上, 誠, 藤掛, 和広, 山岸, 未沙子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人間工学会 15.12.2017
日本人間工学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0549-4974
1884-2844
DOI10.5100/jje.53.214

Cover

More Information
Summary:本研究では,ドライバエージェントの受容性を明らかにする為に,エージェントに対する主観的評価実験を行った.評価者は,高齢者を含む幅広い年齢である.評価するエージェントは「音声」「映像」「ロボット」の3種類の形態である.エージェントに対する評価の結果,「親しみを感じる」等の評価項目では,高齢層と非高齢層に共通して,ロボットエージェントの評価が高かった.また,「邪魔だと思う」等の評価項目では,音声・映像よりも,ロボットエージェントの評価が低かった.このことから,ロボットエージェントは受容性が高く,阻害要因になりにくいと考えられる.また,ドライバエージェントを繰り返し使用することで,評価結果が変化したことから,継続利用の影響も示唆された.今後の研究課題として,最も受容性の高かったロボットエージェントを対象とした運転後の行動変容や長期利用に伴う変化等について検討が必要である.
ISSN:0549-4974
1884-2844
DOI:10.5100/jje.53.214