ロングライフチルド食品の変敗原因菌Paenibacillus odoriferに対する食品添加物の静菌効果

「緒言」近年, 食品ロスが問題とされ, 2020年度における日本の食品ロス量は, 年間約522万トンとされている (食品ロス量の推移https://www.maff.go.jp/j/press/shokuhin/recycle/attach/pdf/220609-5.pdf (2023年3月23日アクセス)). 食品ロス削減のための取り組みの1つに, 賞味期限延長 (ロングライフ化) があげられる. チルド食品や惣菜等の賞味期限は概ね数日~1週間程度と短く, 期限切れにより廃棄される食品が相当量ある. そのため食品のロングライフ化による食品ロスの削減が期待されており, 賞味期限を1~3ヵ月間程...

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Published in日本食品微生物学会雑誌 Vol. 41; no. 2; pp. 77 - 81
Main Authors 小林, 義明, 澤口, 譲, 池田, 直樹, 長田, 隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本食品微生物学会 30.06.2024
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ISSN1340-8267
1882-5982
DOI10.5803/jsfm.41.77

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Summary:「緒言」近年, 食品ロスが問題とされ, 2020年度における日本の食品ロス量は, 年間約522万トンとされている (食品ロス量の推移https://www.maff.go.jp/j/press/shokuhin/recycle/attach/pdf/220609-5.pdf (2023年3月23日アクセス)). 食品ロス削減のための取り組みの1つに, 賞味期限延長 (ロングライフ化) があげられる. チルド食品や惣菜等の賞味期限は概ね数日~1週間程度と短く, 期限切れにより廃棄される食品が相当量ある. そのため食品のロングライフ化による食品ロスの削減が期待されており, 賞味期限を1~3ヵ月間程度に設定したロングライフチルド食品が開発されている. ロングライフチルド食品の流通・保管時には, 低温細菌の増殖を抑えることが重要となる. 10℃以下で冷蔵保管される魚肉練り製品や加熱食肉製品には加熱殺菌条件が定められているが, それ以外のチルド食品については食品衛生法上, 具体的な加熱殺菌条件が定められていない.
ISSN:1340-8267
1882-5982
DOI:10.5803/jsfm.41.77