臓器提供数増加へのシステマティックな対応~スペインモデル視察から見えた課題

「I. はじめに」スペインは, 100万人口あたり47.0人が臓器を提供している, 世界有数の"移植大国"として知られている. その臓器提供体制の中心に位置し, 移植大国の名を維持するに欠かせないシステムがTPM(Transplant Procurement Management)である. TPMとは, 臓器提供施設内および施設間連携を基盤とした"ポテンシャルドナーおよびその家族のケアから移植までの過程"を全うする, 救急集中治療従事者を重点対象とし展開されている教育プログラムであり, TPMトレーニングコースを通じ知識・技術を習得した医療従事者を各提供...

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Published in移植 Vol. 54; no. 2-3; pp. 161 - 167
Main Authors 尾迫, 貴章, 小川, 直子, 吉川, 美喜子, 渥美, 生弘, 江川, 裕人, 横田, 裕行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2019
日本移植学会
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Summary:「I. はじめに」スペインは, 100万人口あたり47.0人が臓器を提供している, 世界有数の"移植大国"として知られている. その臓器提供体制の中心に位置し, 移植大国の名を維持するに欠かせないシステムがTPM(Transplant Procurement Management)である. TPMとは, 臓器提供施設内および施設間連携を基盤とした"ポテンシャルドナーおよびその家族のケアから移植までの過程"を全うする, 救急集中治療従事者を重点対象とし展開されている教育プログラムであり, TPMトレーニングコースを通じ知識・技術を習得した医療従事者を各提供施設や地域に配置することで, スペインにおけるシステマティックな臓器提供体制を確立させた, 臓器提供の質・量の向上を目的とした教育・体制整備の国際事業である.
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.54.2-3_161