急性膵炎後被包化壊死に対して経胃的瘻孔形成術が奏功した一例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 102; no. 1; pp. 143 - 146
• Main Authors: 岡野, 直樹, 氏田, 亙, 星, 健介, 五十嵐, 良典, 永井, 英成, 宅間, 健介, 山田, 悠人, 水谷, 沙織, 岩田, 俊太朗, 木村, 祐介, 松田, 尚久, 岩渕, 桐加, 岩﨑, 将, 和久井, 紀貴, 伊藤, 謙
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 30.06.2023; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: lumen apposing metal stent; 被包化壊死
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.102.1_143

「緒言」被包化壊死(walled-off necrosis: WON)は急性膵炎に続発する局所合併症の1つである. 感染性WONに対しては経皮的または経消化管的ドレナージなどのインターベンション治療が推奨されおり, 近年lumen-apposing metal stent(LAMS)などによる内視鏡的ドレナージ治療が多く行われるようになってきている. 今回はHot AXIOS(TM)システム(Boston Scientific社)を使用し良好な治療効果が得られた感染性WONの一例を経験したので報告する. 「症例」患者: 29歳男性 主訴: 心窩部痛 既往歴: ADHD, 軽度知的障害 生活歴: 喫煙歴 20本/日 10年間, 飲酒歴 純アルコール12g/日(自己申告) 現病歴: 9ヶ月前にアルコール性重症急性膵炎, 急性壊死性貯留に対して入院し保存的加療をしていたが, 自主退院したため外来にて経過観察をしていた. 緩徐発症の心窩部痛を主訴に当院救急外来を受診した.