C型慢性肝炎に対するDAA治療中に発症した潰瘍性大腸炎の1例

「はじめに」C型慢性肝炎の治療においては, 従来インターフェロンによる治療が行われてきたが, 2014年からインターフェロンを用いない治療法, direct-acting antiviral(DAA)による治療が行われるようになった. 今回, われわれは, DAA治療中に潰瘍性大腸炎を発症した1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 30代, 男性. 主訴: 血性水様下痢, 発熱 現病歴: C型慢性肝炎に対し, グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル配合錠による内服治療中, 投与開始5週後から1日3~4回の下痢, 7週後から1日10回の血性水様下痢, 38℃台の発熱が出現したため, 精査し...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 102; no. 1; pp. 111 - 113
Main Authors 高橋, 成一, 草野, 昌男, 土佐, 正規, 池谷, 伸一, 池田, 智之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 30.06.2023
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.102.1_111

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Summary:「はじめに」C型慢性肝炎の治療においては, 従来インターフェロンによる治療が行われてきたが, 2014年からインターフェロンを用いない治療法, direct-acting antiviral(DAA)による治療が行われるようになった. 今回, われわれは, DAA治療中に潰瘍性大腸炎を発症した1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 30代, 男性. 主訴: 血性水様下痢, 発熱 現病歴: C型慢性肝炎に対し, グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル配合錠による内服治療中, 投与開始5週後から1日3~4回の下痢, 7週後から1日10回の血性水様下痢, 38℃台の発熱が出現したため, 精査した. 生活歴: 喫煙15本/日, 飲酒: ビール1500ml/日. 家族歴: 炎症性腸疾患(-) 身体所見: 身長170.0cm, 体重64.0kg, 眼瞼結膜に軽度貧血を認め, 腹部は平坦かつ軟で全体に軽度圧痛を認めた.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.102.1_111