今後期待される診療報酬

第二次世界大戦以降, わが国は時代ごとに異なる栄養課題(①戦後の栄養欠乏, ②生活習慣病への対策, ③複雑化した栄養課題への対策)に直面し, そのつど栄養政策を展開して課題を解決してきた. その方策として, 患者給食の改革, 入院患者の栄養管理の拡充, 病棟配置型の栄養管理を促進する診療報酬が時代の流れに応じるように導入されてきた.  今日, 病棟配置型の管理栄養士がより一層求められるようになってきている. 病棟に管理栄養士を配置することによって, ①治療効果を高める栄養療法, ②栄養管理の充実, ③医療安全の強化, ④医師, 看護師の負担軽減などの効果が得られることが想定されるためである....

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Published in外科と代謝・栄養 Vol. 58; no. 5; pp. 167 - 170
Main Authors 高山, はるか, 深柄, 和彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本外科代謝栄養学会 15.10.2024
Subjects
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ISSN0389-5564
2187-5154
DOI10.11638/jssmn.58.5_167

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Summary:第二次世界大戦以降, わが国は時代ごとに異なる栄養課題(①戦後の栄養欠乏, ②生活習慣病への対策, ③複雑化した栄養課題への対策)に直面し, そのつど栄養政策を展開して課題を解決してきた. その方策として, 患者給食の改革, 入院患者の栄養管理の拡充, 病棟配置型の栄養管理を促進する診療報酬が時代の流れに応じるように導入されてきた.  今日, 病棟配置型の管理栄養士がより一層求められるようになってきている. 病棟に管理栄養士を配置することによって, ①治療効果を高める栄養療法, ②栄養管理の充実, ③医療安全の強化, ④医師, 看護師の負担軽減などの効果が得られることが想定されるためである. 管理栄養士の病棟配置推進以外にも, 給食部門との連携強化や新規栄養療法の開発などが具体的な栄養戦略として重要であると考えられる. これらの実践が新規診療報酬として認められれば, その開発は加速するだろう.
ISSN:0389-5564
2187-5154
DOI:10.11638/jssmn.58.5_167